スタッフ学習会の資料【マスク生活と口臭】

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スタッフ学習会資料 

 

テーマ<マスク生活と口臭>

 

「マスクの中の自分の口臭が気になる」

「コロナで気が滅入ってしまって、気分も沈みがち、ケアもおろそか」

「マスクしていると口の中がネバネバする」

 

それってマスクの下では細菌が大繁殖です。

 

今月の学習会は

マスク生活を快適にするための3つの取り組みの紹介です。

 

  • 口の中の汚れを取り除き、細菌数をコントロールする
  • ガムを噛んで唾液の分泌量をふやす
  • 免疫細胞を活性化して健康を維持する

 

<細菌数のコントロール>

口の中で歯が占める表面積の割合は25%、残りの75%は舌や歯茎など歯以外の粘膜です。歯だけではなく粘膜も含めた口の中全体の汚れを、定期的なプロケアクリーニングと舌ブラシや舌ケアタブレットを使用しホームケアで落とすと、プラーク(細菌の塊)が作られにくい環境へ変えていくことができ、口臭は減ります。

口臭を起こす原因としてもっとも多いといわれているのが舌苔です。
舌苔とは舌に付着した白っぽい汚れで、口臭を引き起こす細菌やタンパク質を多量に含んでいます。

多少の舌苔は健康な人にもありますが、口の中が乾いているとき、体調がよくないとき、胃腸の病気や脱水を伴う病気があるときなどに厚くなると口臭の原因となります。胃腸の調子がよくないときに舌苔が増えるのは、舌の感覚を鈍らせて食欲を減らし、食べる量を減らして胃腸を守るためだといわれています。

舌苔の次に多い原因が歯周病です。歯周病によって口の中にたまっている歯垢(プラーク)も、舌苔と同じく多量の細菌とタンパク質の集まりです。炎症が起こっており、多量のタンパク質が細菌に分解されて強い口臭が発生します。

<唾液分泌量>

ガムを噛んで唾液の分泌量を増やせば、細菌の働きを抑制して口腔内が清潔になります。当院では、キシリトール100%のガムをお勧めします。

誰でも、ある程度の生理的な口臭はあるものです。
口の中から出るニオイは特に唾液の分泌に影響されます。唾液には口の中を洗浄・自浄する作用があり、「噛む」「話す」など口を動かして、唾液腺を刺激することによって分泌が増えます。唾液が減って口の中が乾燥すると自浄作用が低下し、タンパク質を分解する細菌が増えるので、口臭も濃縮されてニオイがきつくなります。

<健康>

当院でお勧めしている「きくらげ(ビタミンD豊富)」や「菊芋(食物繊維豊富)」などで普段の食事の不足分補充を期待できます。元気に過ごしましょう。

*院長からの補足コメント*

これを食べれば免疫や口臭予防によいという特定の食品はないものの、複数の栄養素が複合的に作用することで免疫機能がよりよく働いてくれることが期待できると思います。そして今、栄養面で最も大事なのは“いろいろな食品を食べて体重を減らさないこと”でしょう。新型コロナウイルスに感染すると発熱や咳などの諸症状により体力をかなり消耗します。このような状況に置かれても体が持ち堪えられるよう普段から健康レベルを上げておく事も必要ではないでしょうか。そのために重要なのが毎日の食事です。やせている人は、むしろ体重を増やすことを目指しても良いのでないでしょうか。

*新型コロナウイルスに感染予防 院長からの5つの提案*

1 体重を減らさない。
2 たんぱく質を1食あたり25~30グラムとる。
3 定食スタイル(主食・主菜・副菜)で、いろいろな食材をまんべんなくとる。
4 良質の油(オリーブオイルなど)をしっかりとってエネルギー源を確保する。
5 免疫機能や腸内環境を整えるために、乳製品や果物もとる。

とにかく感染拡大の時期は、偏ることなく複数の食品を毎食しっかり食べることを考えましょう。

もしかしたら「新型コロナ」は、地球上のありがちな疫病として根付いてしまうのかもしれません。
外出中はあちこちむやみに触らず、外出から帰ったら手洗い(新型コロナウイルス表面のタンパク質は、石鹸の油脂で化学的に壊れます)をしっかりしておく。食事はバランスよく栄養分を摂るように心がけましょう。
これから長い付き合いになるかもしれない感染症なのだとしたら、私たちも「特別な何か」をするよりも、気負うことなくごく常識的な健康法を強く心がけることにしたほうがいいのかもしれません。

 

かかりつけ歯科医院を持ちましょう

 

扁桃腺炎、慢性鼻炎、副鼻腔炎(蓄膿症)など、感染による炎症が鼻やのどにあると、口の中に膿みが流れ込んでしばしば口臭を発生させます。
逆流性食道炎などでは、すっぱい胃液が食道に逆流することによって口が臭うことがあります。
その他にも全身の病気による代謝産物が血液中に増えて息が臭うことがあります。肝機能低下(アミン臭)、腎機能低下(アンモニア臭)、糖尿病(アセトン臭)、悪性腫瘍(腐敗臭)などが知られています。

また口の中のトラブルもなく、実際に臭ってはいないのに、本人が口臭を気にして社会生活の障害となっているような場合を心理的口臭症といいます。背景に強いストレスや不安などに起因するこころの病が隠れていることもあります。まずはお気軽にかかりつけ歯科医院にご相談しましょう。