歯周基本治療って?
歯周病と診断されたら、歯周病の原因である歯垢や歯石をまずは取り除く『歯周基本治療』をおこないます。
歯周基本治療の成功には、患者様自身が歯垢歯石をためないようにおこなうセルフ・ケアと、歯科医院でおこなう専門的なプロフェッショナル・ケアの融合がとても大切です。
歯周基本治療は、患者様自身が軽度の歯肉炎の段階でも、中等度以上、あるいは重症に進行している方にも共通する治療です。
歯肉炎や軽い歯周病なら汚れ(歯垢、歯石)を取り除くプロフェッショナル・ケアを主体とした『歯周基本治療』だけで治ることもあります。ただし油断すると再発するのも歯周病です。
歯周病重症化予防治療って?
歯肉に部分的な炎症症状を認める患者様に対する保険制度上の規定として、歯周基本治療が終了し、
歯周ポケットが4mm未満の患者様で、歯周組織の多くの部分は健康であるが、部分的に歯肉に炎症症状を認める状態、または歯周病検査ポケット測定時に出血が見られる状態の患者様が対象となる治療の事を指します。
普段から歯間ブラシやデンタルフロスを使用すると出血する場所がある患者様はお気軽にご相談下さい。出血するという事は部分的にであれ、歯周病が現在進行中であるという事になります。
少し出血する、少し歯肉に違和感がある、少しブヨブヨ歯肉があるなどの主訴には歯周病検査を含めた歯周基本治療(歯周病初期治療)を行います。
その後の2回目以降歯周病検査を終了したあと、病状が改善傾向にある患者様に対し、歯周病の重症化予防を目的としてスケーリング、機械的歯面清掃、ホームケアアイテムや使用方法のご提案などのプロケア継続(前回の治療から3か月以上経過で繰り返し受診)ができるようになります。
歯周病予防と改善の為の歯磨きPoint
Point1 ブラシの毛先を磨きたいPointに確実にあてましょう。
患者様毎に専用ブラシと場所、その使い方をご説明いたします。最初は、鏡を見ながら毛先がとどいていることを確認するのも良いでしょう。
Point2 歯ブラシの動かし方は?
小さく横にでも、縦にかき出す様にしても、円を描く様にしても、良いでしょう。歯と歯肉を傷つけることなくプラークを落とすことが大切です。
Point3 軽い力で磨くようにしましょう。
力を入れて磨くと歯ブラシの毛先が開いてしまいプラークが落とせません。さらには、歯や歯肉を痛めてしまいます。力の目安は、毛束がまっすぐなまま歯面に当たる程度で良いのです。軽い力で細かく動かすと良いでしょう。
歯ブラシの毛の硬さやサイズなども患者様毎に適切なタイプをご紹介しています。
Point4 どのタイミングでどのくらい磨くの?
歯垢がある場所1ヶ所につき10回以上磨くと良いでしょう。
プラークは粘着性が高いため、2回~3回歯ブラシを動かした程度では落としきれません。1日に最低1度は、時間(5分以上)をかけてゆっくりと隅々の歯垢を取り除くと良いでしょう。ゆったりと入浴中に磨くのもオススメします。
専門スタッフに紹介されたブラシやジェルを使っていただき、可能であれば、毎食後磨くことが理想です。特に寝る前に丁寧に磨くことが効果的です。
Point5 アドバイスを続けてみる
ご来院時にホームケアアイテムや使用方法、磨き方のご紹介をしておりますが、まずはそれを3か月継続してみましょう。
その上で経過をみながらで次のご提案をさせていただきますし、お気軽に普段の様子をお聞かせいただければ幸いです。